ボンネビル T100 レビュー!

Triumph Bonneville T100
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未だ当ブログの人気記事はXSR900に集中しており、ボンネビルT100の記事はほとんど読まれていない(涙)。思い返すと、事故ネタやらキャンプツーリングネタやらと記事を書いてきたものの、ボンネビルT100にフォーカスした記事はこちらくらいで、まだまだボンネビルT100色の薄いブログなのだと反省したところ。

ボンネビルT100が愛車になってから4ヶ月が経つ。事故による空白期間があるものの、走行距離も1,500キロを超えたので、世間の関心は低いと思うが、張り切ってレビューしてみたい。

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総論

ひとことで言えば、とにかく満足度の高いバイク。走って楽しく、見て幸せ。

何より、所有欲を満たす美しさがある。エキパイから左右にシンメトリーに続くマフラーはピカピカで惚れ惚れする。シルエットも「これぞバイク」という奇をてらわない造形美。

乗り味は鷹揚としていて、刺激的とは対極をなす。どっしりと佇み、強い低速トルクでドロドロと地面を蹴飛ばし走り出す。コーナーは得意と言うわけでもなく、然りとて苦手でもない。ただ、XSR900と比べるとアンダーステア気味に直進したがる。慣れてしまえば何てことはない。それ故、スピードを出すと曲がらずに怖い思いをする(テクニック不足)から、自ずとのんびり走ることになる(笑)

各論(良いところ)

クラシカルで美しい造形美

繰り返しになるが美しい点が大きな魅力だ。シルエットに重厚感があり、メッキパーツが多くて見ていて幸せな気分になる。ブラックモデルも渋くて格好いいと思うが、個人的にはザ・クラシックなノーマルモデルが好み。アクセントとしてのメッキパーツがよりクラシカルな雰囲気を高めてくれる。

見た目と裏腹に現代的なバイク

見た目はクラシックだけれど、中身は現代のバイク。アシストスリッパークラッチのおかげでシフトダウンもスムーズ。低音の効いた排気音が心地よく、ついついブリッピングしてしまうけど。また、排気音がノーマルとは思えないほどに迫力があり、特にエンジン始動の時には気持ちが昂ぶる。低回転時のほうが野太い排気音なので、ギアを早めにシフトアップすると心地よい排気音を長く味わえる。

燃費も良く、リッターあたり26〜27キロは走るので、ハイオク仕様とはいえ財布に優しい。(燃費記録についてはこちらを参照)。

足つきの良さ

足つきの良さも魅力だ。XSR900は車重が195kgと軽量だったもののシート高が830mmと高めだったうえに、シートのエッジが立っていて足つきに不安があった。着座位置の高さは走り出してしまえば視界も良好だったが、信号待ちの都度、少しドキドキしていた。何せ、身長174cmの私が両足を地面に付けると、足裏半分ずつで支える感じだったから。その点、ボンネビルT100は213kgと20kg近く車重が増したもののシート高は790mmと低く、足つきは抜群に良い。両足とも足裏全体でバイクを支えられる安心感は魅力だ。

ちなみに、SR400も足つきの良さは抜群だが、車体がコンパクトで私には若干窮屈に感じる。ステップに足を置いた状態だと膝の曲がりが大きく、特に長距離を走ると膝の血流が悪くなる感じがする。その点、ボンネビルT100は私にとってちょうど良い。

スロットルが良い意味でファジー

ファジーという言葉は死語なのかもしれない。調べてみると「範囲がぼやけているさま。あいまい。不確か。」といった意味らしく、まさにボンネビルT100のスロットルは「ファジー」。繰り返しになるが「良い意味で」ファジーだと感じている。XSR900はアソビを感じないほど(言い過ぎかも)にスロットルに敏感だったため、轍や前後の慣性で図らずもスロットルをオン・オフしてしまうようなことがあり、自身の体幹の弱さゆえとは承知しつつも、少々のストレスであった。

その点で、ボンネビルT100で同様のことは起こりにくく、ひとことでいえば「運転がラク」。妙な緊張感がなくて貴重なライディングを心底楽しむことができる。

各論(残念なところ)

あまり思い当たらないが2点ほど。

パワー不足は否めない

XSR900と比べるとパワー不足感は否めない。ボンネビルT100が55馬力なのに対し、同程度の排気量でありながらXSR900は116馬力と2倍以上。トルクはそれほど変わらないが、やはり馬力の差ゆえに追い越しの際など、 XSR900の感覚で走ると思ったように加速しない。ただ、この点は承知のうえで購入した訳だし、そもそもXSR900と比較するべきではない。走行車線をマイペースで流す分には何ら不足はなく、もちろんその気になれば高回転までスムーズに吹け上がるので、車列をリードすることは十分可能。

カスタムパーツが少ない!?

2016年に水冷化されたボンネビルT100は、カスタムパーツがまだまだ少ない印象。空冷時代のボンネビルT100にはカスタムパーツがそこそこあるのだけど、例えばスリップオンマフラーなどはあまり見当たらない。その点はSR400がキャブレター時代の方がカスタムパーツが多いことと同じ。時間とともに水冷のカスタムパーツも充実するのかもしれない。

まとめ

ディーラーで購入した際、タンクカラーが好みではなく純正ブラックに塗装する料金も含みで支払った。購入時から、提携の板金工場が恒常的に繁忙なため、塗装の時期は約束できないと言われていたのだが、購入から4ヶ月が経つ今も何の音沙汰もない(笑)。今もブラックが格好良いと思う一方、爽やかなブルーとホワイトのツートンカラーも見慣れてしまえば悪くない気がしている。心の片隅で、支払いに含んでいたタンク塗装代としての4万円を別のパーツに振り替えられないか、ディーラーに相談してみようかと思っている自分がいる。

カスタムするとすれば、ビキニカウルの装着か。はたまたX-Blast(X-pipe)の装着か。

ここまで書いて思うことだが、ボンネビルT100は「特筆すべき優れた点がない」バイクであり、このことを言い換えるならば「特筆すべきオーソドックスなバイク」なのだと思う。それは数あるバイクの中でも特筆すべきものではないかと私は感じている。

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