先日、追突事故に遭ったことはこちらでお知らせのとおり。改めて、バイクに乗ることは危険と隣り合わせだと感じた。こちらがどんなに安全運転を心がけていても、事故に遭う時はある。これまで、心のどこかで「安全運転を心がけていさえすれば、自分は大丈夫だ」と根拠なく思い込んでいたところもあり反省するとともに、今後も楽しく幸せなバイクライフを満喫するためには、安全対策が必要だと考えるようになった。
そこで目をつけたのが着用するエアバッグこと「Hit-air(ヒット・エアー)」。
Hit-Airヒット・エアー)とは?
無限電光株式会社が販売する着用するエアバッグ。バイク事故で受傷する部位として頭部に続き、胸部が多いことは以前から認識していた。そのため、夏場は胸部にハードプロテクターを内蔵したコミネのメッシュジャケットを着用しているし、秋から春にかけてはRSタイチのジャケットにハニカム構造の胸部プロテクターを装着している。
改めてバイク事故について調べてみると、以下のことが分かった(無限電光ホームページより抜粋)
知っていますか?バイク死亡事故の90%以上が頭部・胸部・頚部の受傷。
いつもと同じように走っていても事故は突然にやってきます。そのためヘルメットや各種プロテクターを着用し生身のカラダを護りますが、シートベルトやエアバッグの装備のある四輪車と異なり、ライダーが遭遇する事故の被害は、死亡事故や重大事故に繋がりやすいことは明白です。上のグラフは事故の際に受けた損傷箇所ですが、数値が示すとおりヘルメット着用でも事故の衝撃は完全には防げず、またその衝撃を無防備ともいえる頚部・胸部に受ければどうすることも出来ないのが現実です。
上のグラフという部分には、次のとおり記載がある。
頭部61%に続き胸部15.3%、頸部が13.9%、腹部4.2%、腰部2.8%の順で受傷するリスクがあると。頭部はヘルメットをきちんと着用し、胸部はプロテクターで守っているが、頸部がノーマークだ。バイク事故による様々なリスクを少しでも低減するために、受傷リスクの高い頸部を保護する必要があると考えた。
そんな中、以下の動画を閲覧し頸部を保護する必要性を痛感したので紹介する。
2003年から各県警の白バイ隊が導入しているというし、他にも世界各国の警察に選ばれているというのだから、信頼性は極めて高いと言える。
着用レビュー
身長174cm・体重64kgの私が購入したのはLサイズ。MLV-Cという最もスタンダードなモデル。RSタイチのジャケットにインナーと胸部プロテクターを着用してジャストサイズといったところ。調整はウエストのみ可能であまり大きなサイズだとハーネスの肩部分がずり下がって気になると思う。
購入後はバイクへのワイヤの取り付けが必要。作業は、ワイヤの長さを合わせる必要があり少しだけ面倒ではあるものの、特段難しいことはなく淡々と進められる。
重量は1.15kgとなっている。手に持ってみるとさすがに重さを感じるが、着用するとそれほど重さを感じない。ただ、右側にボンベなどを含む「キーボックス」、いわゆるエアバッグの心臓部が内蔵されているため、左右のバランスが悪いのは残念なところ。
ブラックを購入したため、迷彩柄のジャケットと合わせてもあまり目立たない。印象としては、釣りなどで使うライフジャケットのような感じで、それほど違和感はない(と思う)。
乗車時には、バイクに取り付けたワイヤと「キーボックス」に繋がるワンタッチリリースを接続する。ライダーがバイクから飛ばされるとキーボールが抜けて瞬時にエアバックが展開するというもの。ワイヤに30kg以上のテンションがかかると立ちゴケなどでも作動する可能性があるらしいが、誤って展開してしまってもボンベを購入して装着すれば、エアバッグとして再利用できる点はありがたい。さすがに、事故でアスファルトの上を滑ったり、ガードレールにぶつかったりすればエアバッグに損傷が加わり、再利用できないこともあるだろうが、立ちゴケなんかで高価なジャケットが使えなくなるのなら、利用を躊躇ってしまう。こういう安全装置は日々確実に利用することでリスクを低減できるものだと思うから、安価に再利用できるのはありがたい点だ。せっかく所有しているのに、たまたま事故に遭った時に着用していなかったなんてことだけは避けたいものだ。
駐車時に接続を解除せずにバイクを離れようとしても、さすがに30kgのテンションがかかる前に気づく。実際、コンビニに立ち寄った際、そのままバイクを離れようとしてしまったが、何かに引っかかったような感じですぐに気づくことができた。
200kmほど走ってみて、帰宅時にはさすがに疲れを感じた。これは、バイクに長時間乗った疲労感というよりも、重量物をかかえて長時間を過ごした疲労感だった。重いバックパックを長い時間背負っていると肩や背中に感じる疲労感といえば分かっていただけるだろうか。
ただ、プラセボ効果かもしれないが圧倒的な安心感がある。もちろん、Hit-air を着用したからと言って、あらゆるリスクをゼロにできる訳ではないのだが、「守られている感覚」が強い。
まとめ
どんなに安全対策を講じても、体を晒してバイクに乗る以上、リスクをゼロにはできない。ただ、そのリスクを少しでも低減するためには、積極的に安全対策に投資することも必要だと思う。事故に遭ったことで改めてそう考えるようになった。
人によってはエアバッグなんて「格好悪い」と思うかもしれない。中には「そんな安全ヲタはバイクに乗る資格なし!」と思われるかもしれないが、自分の身を守るため、つまりは家族の暮らしを守るため、そして大好きなバイクライフを楽しく続けていくためには、私は躊躇せずHit-airを着用する。路上では自分の身は自分で守るしかないのだから。
初期投資はかかるが、安心を買うつもりで妻にもHit-air を購入した。