本日は、久しぶりにPCX125の話題。通勤の足として活躍中のPCX125は、購入から6年が経つ。2013年5月に購入してから、雨の日も風の日も飲み会が予定されていない限りは、この6年間、ほぼ間違いなく毎日のように私を快適に職場まで運んでくれている。
ここで、参考にPCX125のカスタム・メンテナンス履歴をご紹介。
- 2013年 6月 リアキャリア・ボックス装着(GIVI B37)
- 2013年 7月 スクリーン交換(GIVI スクリーンD322ST)
- 2013年10月 マフラー交換(ヨシムラ R-77s サイクロン EXPORT SPEC)
- 2015年 7月 バッテリー交換
- 2016年12月 スクリーン交換(破損のため同じものを購入)
- 2017年10月 タイヤ交換( MICHELIN CITY GRIP)
- 2017年 9月 外装交換(白から黒へ)
- 時期不明 トルクカム交換(KITACO スーパートルクカム)
- 同上 ウエイトローラー交換(18g → 15g)
何だかんだと、SR400 や XSR900 よりも長く乗っているぶん、色々と手を加えている。こちらにも書いたとおり、通勤快速として快適そのもの。トルクカムとウエイトローラーを交換してはからは、やや燃費が落ちたものの、それでもリッターあたり30km後半は確実に走るので、維持費の面でも助かる。
ただ、車検がないこともあってか、オイル交換以外の基本的なメンテナンスを怠ってきた自覚がある。
6年が経って、乗りっぱなしもマズいと思い、いよいよリフレッシュに着手することにした。
先日、1年振りにオイル交換をしようと、amazonでオイルを物色したところ、昨年863円で購入できたホンダのE1グレードのオイルが値上がりして1,457円になっていた。G1グレードなら863円で購入できるものの、廃油処理も含めて考えると、DIYでオイル交換するコストメリットが低いことに気がついてしまった。PCX125を購入したバイク店に問い合わせると工賃込み1,300円でオイル交換をしてくれるとのこと!
善は急げと、仕事帰りにバイク店へ立ち寄り、サクッとオイル交換を済ませた(走行17,122km)。そこでフロントのブレーキパッドを確認してもらうと、「交換すべし」との回答。薄々は気づいていたのだけど、先立つものもなく、然りとてDIYで交換する意欲もなかなか湧かず、つい後回しになっていた。
件のバイク店だと、ブレーキパッド・ブレーキフルードの交換が工賃込み8,640円とのことだった。意外にも安く済みそうだったので、心は揺れたが、少しでも安く済ませたいため、一念発起してDIYで交換することにした。
予めお断りをしておくと、初めての作業でもあり、手がブレーキダストやらブレーキフルードやら、シリコングリスやらで汚れまくったために、作業中の写真は一切ない。これは先人たちがブログや YouTube などで極めて丁寧に手順や注意点をご紹介してくださっているので、私ごときが紹介するまでもないと思う。もちろん、私も前夜からいくつかの動画を拝見し、作業手順をインプットした。
作業に向けて、amazon で調達した品々はこちら。
作業そのものは、それほど難しいものではなかった。当初、命を預けるブレーキを分解することに抵抗があったものの、それほど複雑な作業でもなく、先人たちの尽力のおかげもあって、当初想定したよりもスムーズに進めることができたと思う。
ただ、以下2点はどうしてもご紹介しておきたい。
キャリパーピストンが引っ込まない!?
少なくとも、私が拝見した動画には今回のような症状は紹介されていなかったのだが、流石に6年も乗りっぱなしだったPCX125は、キャリパーが汚れまくっていて、キャリパーピストンの動きが渋く、新品のパッドを2枚重ねて挿入しようにも、ピストンが戻らずに入らない。渾身の力を込めて指で押し戻そうとしても、ビクともしなかった。
作業を中断して調べてみると、このような時に「キャリパーピストン戻し」なる工具が存在するようだ。amazon なら安く手に入るが、何としても今日中に作業を終えたいので、近所のナップスや2りんかんに問い合わせるも「在庫がない」との回答。工具専門店に問い合わせると「あるよ。6,000円だよ。」との回答。やべえ。
ネットでは、工具を自作したとの情報がチラホラ見られたため、私も自作することに決め、ホームセンターへ向かった。結果、ホームセンターでバラ売りのナットやボルトを購入し、以下のような工具を自作。作業にも成功。きわめつけは、お値段たったの358円。
プレートをブレーキパッドを挿入する部分に収めて、中央に二つ並んだナットをそれぞれ反対方向に回すと、プレート2枚が外側に押し出され、片側のプレートがピストンを押し戻すという単純な仕掛け。これにより、あっさりとキャリパーを戻すことができた。使用頻度を考えると、高価な専用工具を購入する必要はないと思う。
完全にブレーキを引きずっている!
これについては、結局解消することができず、本日の対処を断念した。認めたくはないけど、確実に引きずっている。以前から、何となく抵抗を感じていたのだけど、センタースタンドを立てて、前輪を浮かせて回してみると、明らかに抵抗がある。スーッと空転せず「シューッ」と音を立ててすぐに回転が止まってしまう。
先人たちの教えに従い、ピストンにシリコングリスを塗りつけて組み付けたのだけど、上記のドタバタがあって、あーだこーだと作業をする中で、図らずもシリコングリスを拭ってしまったのかもしれない。そこで、最早グッタリとしながらも、もう一度、キャリパーを分解してグリスアップを行ってみた。
残念ながら再度のグリスアップにもかかわらず、症状は改善されなかった。フロントブレーキを握りこむと、そのままピストンが戻らず、ブレーキパッドがブレーキローターに押し付けられたままになってしまう。
もちろんピストンは洗浄したし、シリコングリスを塗っては押し戻し、再び露出させては再塗布をするという作業を2〜3回繰り返してみた。それでも、結果的に症状は改善されなかった。
気になるのは2点。ピストンに軽度の錆が浮いていること。これにより、ピストンの動きが制約され、戻りにくくなっているのではないかと。もう1点は、長年フルードも交換せずに、ブレーキパッドも限界近くまで使ったために、ピストンシールが劣化して(シールがよれて)戻る力が働くなっているのではないかと。
これらの想定される原因を解消するためには、キャリパーのオーバーホールしか手はなさそうだ。やれやれ、厄介なことになってきた。これまでも引きずりの症状は出ていたのだろうけど、何せパッドが薄くなっていたから、引きずりの程度も軽かったはず。ところが、今回、新品のパッドにしたことで、引きずりの程度が酷くなったのではないかと懸念される。
何よりも先に、早めに手を打たなければならないだろう。
余談ながら…
今回、PCX125のリフレッシュという観点で作業を行なった。既にお気付きの方もいらっしゃると思うが、エアクリーナーも交換した。交換作業は極めて簡単で、ネジを外してはめ込むだけの作業。これによって何かが劇的に変化するわけではないが、流石に6年分の汚れはかなりのもので、心なしかエンジンが元気になったように感じる。
ちなみに、ブレーキパッドの交換の後、ブレーキフルードも交換した。元は透明に近いブレーキフルードが、完全に飴色に変色していた。なお、CBSの系統は外装を取り外す必要があったため、本日の作業は断念。
ブレーキの引きずり、CBS系統のブレーキフルード交換という2つの課題は近いうちになんとか解消したいものだ。