PCX125 ドライブベルト交換!

HONDA PCX125
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先日、久しぶりに洗車をして愛着の増したPCX125(JF28)。7年も乗ったしPCXハイブリッドにでも買い替えようかと考えていたけど、改めて考えると大枚を叩くほどの不満はない。機関良好で燃費も悪くない。荷物も載るし往復15km程度のコミューターとしては申し分ない。

強いて不満を挙げれば、フロントブレーキのタッチが悪い点と、フロントグリルが少しだけ浮いている点くらいだ。

フロントブレーキのタッチは、ブレーキレバーを外してグリスを塗ることであっさり解消。ヌルヌルしたタッチが復活した。フロントグリルの浮きは、以前、DIYで外装一式を交換した際に爪を折ってしまっていたことが原因だったため、Amazonで↓のパーツを購入し、これもあっさりと解消した。

こうして、簡単な作業で不満点がひとつずつ解消されると、何だかんだで愛着が湧き、長く乗り続けるために必要なメンテナンスをしたくなる。走行距離20,000kmを超えた今、必要なメンテナンスはこれしかない!

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ドライブベルト交換

一般的にスクーターのドライブベルトは20,000kmごとの交換が推奨されているが、つい先日、我が愛車は20,000kmを超えたばかり。すぐに切れたりすることはないだろうし、交換の効果は感じられないだろうと思いつつも、ついに駆動系のメンテナンスに着手するとなればワクワクする。駆動系をいじるのなら変化(効果)を体感したく、ついでにウエイトローラーの交換もすることにした。

以前、走行距離が10,000kmに満たないくらいの頃、PCX125の持病とも言われるクラッチ部分のベアリング破損が生じ交換したことがある。その時は迷った挙句、駆動系に手を入れる自信が持てずナップスに作業を依頼したのだが、その時、トルクカムを社外品(キタコ製)に、ウエイトローラーを15g(純正は18g)に交換した。当時の記憶では、若干キビキビと走るようになった印象はあるものの、最も印象的だったのは「騒々しくなった」こと。正直、お金をかけたほどの満足は得られなかった。分かっていたこととは言え、燃費が悪化したのも残念だった。
今回、純正時に近いスムーズ&ジェントルな乗り味と低燃費への回帰を試みるべく、ウエイトローラーは純正比マイナス1gとなる17gを選んでみた。

駆動系のメンテナンス手順は、以下のとおり。

  1. 左側アンダーカウルの取り外し
  2. アウターカバー取り外し
  3. インナーカバー取り外し
  4. ドライブフェイス取り外し
  5. クラッチ取り外し
  6. ドライブベルト取り外し
  7. ドライブプーリー取り外し
  8. ウエイトローラー交換
  9. スライドピース交換
  10. 上記手順を7→1の順で行う

交換手順は、他に多数のブログで公開されているので、詳細には触れないが、初めてやってみた気づきを何点かご紹介する。

【最低限の工具が必要】
上記2.のインナーカバー取り外しの際に、深い箇所に取り付けられた8mmのナットを脱着するのだが、私は工具が足りず、ホームセンターへ走った。また、ドライブフェイスやクラッチを取り外す際には22mmのナットを脱着する必要があり、そんな大きなレンチは工具箱にはなく焦った。偶然、倉庫にあったタイヤ交換用の十字レンチで対応できたが、一連の作業で必要な工具を予めきちんと準備する必要があると感じた。

【ドライブプーリーの取り外しは慎重に】
ドライブプーリーには、ウエイトローラーやスライドピースが収まっている。私がドライブプーリーを取り外す際に、迂闊にもドライブプーリーからウエイトローラーが転がり出てしまった。一般的に、ウエイトローラーは指定された方向で収める必要があるので、ここは慎重に作業を行って、前例に従いたいところだ。もちろん、各種情報に従えば正常復帰は難しくないけれど。

【作業の難易度】
全体的に、作業の難易度は高くない。印象としては「★☆☆」といった程度。必要なパーツの入手、最低限の工具の確認・入手、手順の事前確認といった段取りさえきちんとできていれば、作業そのものは難しくないので、多くの方にオススメする。

ただ、スクーターゆえに駆動系にたどり着くまでにカウル、カバーを取り外す必要があり、それらには多くのネジ・ナットが使われているため、それなりの手間はかかる。正直、次からは「駆動系」ゆえの心理的ハードルよりも「手間・面倒」という思いが作業を躊躇わせそうだ。

【交換費用】
今回の交換に要した費用は6,000円ほど。全てアマゾンで調達した。PCX125はメンテナンス情報が多くて助かる。今回も多くのブログを参考にさせていただき、格安でメンテナンスを行うことができた。感謝。

交換後のレビュー

ベルト交換の効果ははっきり言って何も感じられない。安心感を得られるだけと言っても過言ではない。取り外したベルトは、硬化してはいるものの大きな亀裂などは見当たらない。幅が21.5mmだったので多少の磨耗はあるようだ。最高速度にわずかな影響はあるかもしれないが、日々、最高速チャレンジをしている訳ではないため、評価のしようがない。

一方、ウエイトローラーを15gから17gに交換した効果ははっきりと感じられた。ウエイトローラーを重くしたことで、明らかに回転数の上昇が抑えられ、走行時の音が静かになった。全体的にガサツな感じがせずスムーズになった印象だ。これまでより重いウエイトローラーの影響で低回転でシフトアップするため当然と言えば当然。

ただ、静かさ・スムーズさと引き換えに、発進時の加速感は明らかに抑えられ、ややのんびりした加速になった。「もっさり」と言えば的確か。これについては、日々シグナルグランプリに参戦している訳ではないため、ネガティブな印象はない。むしろ、これまでは軽いウエイトローラーで高回転域を常用していたからか、クラッチジャダーが酷く心地良くなかった。ウエイトローラーの交換と直接の関係があるかどうか分からないが、交換後はクラッチジャダーも改善され、大人の乗り物になったようで好印象だ。

ドライブベルト・ウエイトローラーの交換から1ヵ月近くが経ち給油をしたので、記録をしておく。

今回の燃費記録は44.1km/l となった。ここ最近は、何とか40kmに届くかどうか(プラグ交換前)という感じだったので、「劇的に!」とは言えないものの、やはり燃費は少し改善されているようだ。最近は、180kmを超えたあたりで給油ランプが点滅を開始していたが、今回は200kmを超えるまで給油ランプが点滅せず購入直後の様子に近い印象だった。PCX125を購入してから1年半ほど給油記録をとっていたので、確認してみたところ5,000km弱を走る間(22回)の燃費は平均47.0km/l となっており、それに比べると44.1km/l というのは見劣りする結果ではあるが、今回の給油期間では子どもの塾や学校の送迎でタンデムをする機会が何度かあったことは燃費悪化の要因だと思う。こうした特殊事情がなければ、夏場のうちに、もう少し良い結果を得られるのではないかと期待している。

初めて自身で駆動系に手を入れたのだが、思っていた以上に簡単で、今後も気軽にカスタムできるとの自信を深めることができた。それにしても、スクーターの駆動系って本当によく出来ている。また、構造を理解することで何をどう変えたら走りがどう変わるか?と言ったことがイメージできるようになり、PCX125への愛着とカスタム欲が湧いてきた。

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