ETC取付の動機
私はまだバイクで高速道路を走ったことがない。23歳で普通二輪免許を取得してから、ブランクがあるとは言え17年が経つのに。
基本的に日常の足として、余暇のちょっとした楽しみにブラリと出かけることが多く、高速道路を使ったツーリングの経験がない。
昨年、大型二輪免許を取得後、XSR900を購入してから「テントでも積んでツーリングに出掛けたら楽しいだろうなぁ」と考えるようになり、そうなると高速道路を使ったツーリングを経験していないことは、人生の大きな喜びを知らずにいるのではないか(大げさ?)と感じるようになってきた。
私が高速道路を利用しない理由は、ズバリ、出入りで後続車両に迷惑をかけるのが嫌だから。
最近は出口がETC専用レーンとETC兼用レーンがあり、ETCを搭載してないバイクは自ずと兼用レーンを使うことになる。車で高速道路を利用する際、先行車両が専用レーンに続いたら私は混雑緩和の意味もあって、結構な頻度で兼用レーンを利用するのだが、今時、出口で停車をする車両は多くはないから、そこで停車してカードを出して支払って、カードを納めて走り出す、なんてことをすれば後続車両に迷惑をかけるし、何より追突されるリスクだってある。
つまり、私が高速道路をバイクで走ったことがない理由は、「ETCが付いていないから」と言い切っても過言ではないと思っている。
ETC車載器購入助成キャンペーン2019
前置きが長くなったが、いよいよXSR900にETCを取り付けた。これまでも何度か検討したのだけど、先立つものと想定される利用頻度(つまり費用対効果)を考えると、なかなか取り付けに踏み切れずにいた。
3月下旬にホームページを徘徊していると、何と4月からETCの取付キャンペーンが始まるではないか!10,000円も安く取り付けられるのなら、取り付けない手はない。「NEXCO 二輪車ETC/ETC2.0車載器購入助成キャンペーン2019」というキャンペーンらしい。これまでエリア限定で実施されていることは知っていたが、今回のキャンペーンは広島でも適用されるようだった。
先着35,000名を上限に、助成台数に達した場合は期間中でもキャンペーンが終了するらしい。これはうかうかしていられない。急がないと。
善は急げと、キャンペーンの予約のため、3月末の休日に近所の2りんかんへ向かった。価格が安い点で「MITSUBA MSC-BE51」をチョイスし、予約完了。ここで、ひとつ注意点がある。予約することで助成を受ける権利を得たと思ってしまいそうだが、ここで言う予約の意味は少し違うので注意が必要だ。この「予約」というのは、「予め希望の車載器を確保する」という意味で、キャンペーンの助成を受けられるかどうかは、あくまでも助成の申し込み、つまり購入による「先着順」となっている。だから、予約をしたからといって、取り付けずにのんびり過ごしていたら、助成を受けられなくなることだって考えられると言うわけ。
ETC取付
4月最初の週末、用事があってタイトなスケジュールではあったものの、何とか朝一番で2りんかんへ入庫。12時過ぎには作業完了の知らせがあった。
ピットのスタッフにアンテナ取付位置の希望を伝えた際は、「恐らく専用のステーを使うんだろう」と追加の支払いを覚悟していたのだが、汎用品のL字ステーを上手く(安く)活用して、思いどおり仕上がりにしてくれた。仕上がりも料金も大満足。
乗車位置から、ETCカードの状態を示すランプが視認できるうえ、アンテナ自体は目立たない位置にある。ハンドルバーに後付け感満載の取付方法だけは避けたかった。
ちなみに、本体が思いのほか大きく、そのうえコードの取り回しのためにひと回り大きなスペースが必要なのだが、XSR900のシート下スペースが驚くほど狭いため、収まりの良さを追求するのであれば、プラスチックの仕切り板をカットしたほうが良い。ちなみに私は、なんとか写真のような状態でシートがロックできるので、車両側の加工はしていない。
走ってみた!(感想)
本日(4月13日)、自由な時間を得て、生まれて初めてバイクで高速道路を走ってみた!何より、取り付けたばかりのETCできちんとゲートが開くのかドキドキが止らない(笑)
入口が混雑するICを避け、自宅から20kmほど離れたICまで一般道でトコトコ向かい、IC手前のセブンイレブンで小休憩。いざ、ICのETC専用レーンへ。幸いなことに、後続車両はなく心穏やかにゲートを通過することができた。もちろん、何のトラブルもなく。車だと「ピローン」と音で知らせてくれるのだが、バイクの場合(機種にもよる?)、何のお知らせもなく無音のままゲートを通過することに若干の違和感はあったものの、拍子抜けするほどにあっさり通過できてしまった。
初めて走る高速道路は、車で走るときよりも広く感じた。速度域は高いものの、前方と後方の車両位置、他車の速度を意識するだけでよく、シフト操作も必要ないため、一般道よりも安全かつ快適だと感じた。
ただ、これは想定していたことではあるものの、風圧がスゴイ。いや想定以上だったかもしれない。つくづく、自身のインナーマッスルの弱さを痛感した。油断をすると振り落とされるんじゃないかと感じるほどに、風圧が強かった。知人が言うには、フルカウルのバイクで「100km/hくらいならタンデムで平気」とのことだったが、いやいや私の場合(XSR900の場合)、「100km/hが限界に近い水準」だったんですけど?
風向きや風の強さなど、諸条件によるのだとは思うが、少なくとも今日の試走結果だけで言えば、今後、高速道路を使ったツーリングを検討するのならば、何らかの対策が必要だと感じた。
ビキニカウルか、それともスクリーンか。
何はともあれ、バイクで走る高速道路は思った以上に快適で、楽しかった。思い切ってETCを取り付けて大正解だったと思う。
さあて、今年こそはソロツーリングに出掛けるぞ!