先日、週末にまとまった時間があったので近所の同一ルートを XSR900 と SR400 で乗り比べてみた。世の中に、この2台の比較を求めている人は皆無だと思うが、せっかくなので記録として残しておきたい。
XSR900の優れているところ
- 加速感がサイコー。排気量の違いゆえに当然のことだが加減速が思いのまま。
- アシストスリッパークラッチの恩恵は大きい。クラッチ操作が安楽で下手なスキルを”アシスト”してくれる。一方で上達しないとも!?
▷高速道路やバイパスをハイペースで走るなら、迷うことなくXSR900を選ぶ。長距離ツーリングにはもってこいの選択だと思う。
SR400の優れているところ
- 足付きが良く車体も軽い。普段着でフラッと出かけたくなる身軽さ。
- シングルの振動と排気音は趣味性が高く、低速で流しているだけで快感。
▷バイク保有の目的に「生活の足としての期待」を含むのであれば、日常のあらゆるシーンで幅広く活躍する素敵な相棒だと思う。
比べるとどう?
あくまでも個人的な印象として、XSR900はある程度気合いを入れて遠くまで移動する時に楽に、そして気持ち良く移動できるという利点がある。一方でSR400は近所の移動も含めてラフな格好でフラッと(ダジャレではない)出かけたくなる気軽さが強みだと思う。
排気量、車重の違いからすれば当然のことだが、改めて乗り比べてみるとキャラクターの違いが鮮明に感じられる。
XSR900は最新のバイクゆえにあらゆる操作がカチカチと明確。シフトの操作感は明確で、ブレーキは効きはじめからしっかりとライダーに伝わってくる。サスペンションは固めで足回りが強靭な印象。クラッチ操作は極めて安楽。軽く、シフトショックがない。
一方でSR400は良い意味でのユルさがある。シフト操作もヌルっとしているしブレーキの効きも曖昧さがある。サスペンションはマイルドでフレームごとしなるような、「フワンフワン」とした優しさがある走り。クラッチ操作はスキルに正直で、加減速時のつなぎ方には気を使う(運転操作が上達する)。
これらの違いは「どちらが優れているか」といった観点から単純に比較すべきものではないと思う。機械として優れているのはXSR900かもしれない。ただ、SR400の操作感にはライダーの気分を楽にしてくれる魅力があるように感じる。例えば、XSR900だと「もっと速く、もっとキレ良く」と目を三角にして追越車線を走らせるようなところがあるのだが、SR400だと「マイペースで行こうぜ」と鼻歌交じりに走行車線をのんびり走れるようなところがある。
両方ともバイクとしての魅力に溢れており、時々、こうして比較をしてみると楽しいものだ。これほどまでに方向性の違う2台のバイクを所有できることを今更ながら幸せだと思う。
それにしても、妻は SR400 を全く磨いてないなと改めて気づいた。至るところに砂埃、軽いサビが浮いていて何だかんだくすんで見える。メッキパーツを多用した SR400 こそ「磨いてナンボ」だと思うんだけど。今度、時間を見つけて徹底的に磨いてやろう。