ある朝、今日もご機嫌に走り出そうとしたところ、エンジンがかからない。正確には、1回目で始動したものの、スロットルを煽ったらエンストしてしまい、2回目の始動が出来なかった。
あちゃー、バッテリーが上がったかぁ。でも、先週も走ったのに?と思いながら、バッテリーを充電器に接続してもエラーで充電できない。この症状は、以前にもあったバッテリー残量が極端に減った時と同じだ(あの時は長期間の放置が原因だった)。つまり、先週も走ったばかりなのにバッテリー残量がほとんどないということになる。これはただ事ではなさそうだ(嬉)。
原因究明とリサーチ
試しに車とブースターケーブルで接続するとあっさり始動。しばらくアイドリングで様子を見て、ケーブルを外したところ、すぐにストールしてエンスト。このあたりで、どうやら発電されていないようだと勘づく。(後から調べたところ、R100RSはアイドリングの回転域では発電されないらしい。つまり結果はどうあれこの時点の判断は早とちりだったと言える。)
色々調べてみると、R100RSの発電系統は、オルタネーター、ダイオードボード、レギュレーターといったパーツで構成されていることを知った。
オルタネーターで発電された交流の電気が、ダイオードボードで直流に変換され、更にレギュレーターで電圧調整(過充電防止)されるとか。間違っているかもしれないし、はっきり言ってよく分からない。
その他、ケーブルの断線なども考えられたが、まぁ老朽化したパーツをひとつずつ交換していけば、何とかなるっしょ!と作業に着手。
ダイオードボード交換
まずは、ゴム製マウントの劣化で破損しやすいと噂のダイオードボードから。ヤフオクでエンデュララスト製の新品未使用をゲット。念のため、ゴム製マウントのメタル化もしようと、メタルマウントも合わせて調達。
サイドカバー、ガソリンタンクを外し、エアクリーナーボックス、エアクリーナーダクト、セルモーターカバーと外していく。エアクリーナー周辺も狭くて作業がしづらい。もちろん、バッテリーのマイナス端子も外しておき、ジェネレーターカバー(通称おかめ)を外す。これで、いよいよ作業に着手できる訳だが、手際よくやっても、そこそこ時間がかかる。
さて、ダイオードボードの交換は簡単。上の写真の赤丸箇所の4つのナットを外すだけ(ただし、ここもスペースが狭くてラチェットが使えないため案外面倒くさい)。ここから大変なのがマウントの交換。セルモーター側のナットを外すためのスペースがなく、あーでもないこーでもないと試行錯誤を繰り返す。格闘の末、何とか換装完了し、ダイオードボードを取り付ける。
呑気な私は、これで直ったと思い、全てのパーツを完全に元に戻して、ブースターケーブル経由でエンジン始動。この時点でアイドリングでは発電しないことを把握していたので、ブンブンとエンジンを吹かすもGENランプは一向に消えない。
原因箇所はダイオードボードではなかったようだ。本日の作業時間は6時間ほど。
レギュレーター交換
気を取り直して翌週、ヤフオクで調達したエンデュララスト製のレギュレーターを交換する。今回はサイドカバーとガソリンタンクを外すだけ。繰り返しの作業によってガソリンタンクなんて簡単に外せると思うようになった自分が嫌いじゃない(笑
レギュレーターを外すのは簡単。コネクターを抜き、プラスネジを2つ外すだけ。でも、どうすりゃいいの?ってくらいにスペースがない。邪魔になるイグニッションコントローラーを外しても、到底ドライバーが入るスペースがない。ここで作業を中断しホームセンターへGO!オフセットドライバーなるものを購入。
取り外したレギュレーターは、見た感じオリジナルな雰囲気。30年間、107,000km走ったのかな。お疲れさま。で、新しいレギュレーターを装着し、再び車と接続してエンジン始動。車からの電力供給を受けて景気良く車体を揺らすR100RSだが、スロットルを煽ってもやはりGENランプは点灯しない。
やっちまったぜ。
次の手を思案
どうやら、原因箇所はダイオードボードでもレギュレーターでもなかったみたい。無駄な支出をしちまった。。
で、思案する。こうなると、オルタネーターがいよいよ怪しい。じゃあどうする?インナーローターだけ買ってみる?ステーターが悪いかもしれないよ?もしかしてブラシが摩耗してるだけだったり?それともバネが弱いだけとか?ケーブルが断線してる可能性だってあるぞ。
さすがにもう無駄な支出はしたくないので、やるなら一式交換しちゃうか?とモトビンズを徘徊するが、まあそこそこの金額になる。それでも発電能力はオリジナルの280Wのまま。少し追加するとオリジナルと同じ電磁石同期発電機で発電能力を400Wにアップグレードするキットも売っている。
でもなぁ、オリジナルの電磁石同期発電機って、構成パーツが多くて、それはつまり不具合が発生しやすいとも言える。
で、色々調べるとエンデュララスト製の永久磁石同期発電機ならば、構成部品も少なく信頼性が高いようだ。発電能力も450Wにアップする。ただ、いかんせん高い。
さてどうする?現実路線で、現状のままの更新とするか、一気にアップグレードするか。
ここでいつもの都合の良い脳内整理がつく(笑)
このバイク、いじるのも乗るのも本当に楽しくて、大型はこれが最後でいいんじゃないかな。あと10年はいじりながら乗るだろう。先日、腰上オーバーホールをして機械は絶好調になった。だから、いよいよ遠出をしたい。R100RSって遠出してナンボのバイクじゃん?
でも、電気系統に不安があるままでは、いつまで経っても遠出なんてできないぞ。言ってみれば、電気系統の不安さえ解消しちゃえば、もう何の憂いもなくなるじゃん!
今春、どっか遠出しちゃう?よし、だったら構成部品が少なくモトビンズでも「The ultimate charging system(究極の発電システム)」なんて紹介されてるエンデュララスト製のキットにしちゃおうぜ。
いつもの悪い癖だと自覚している。
調子に乗ったついでに、ここまでするのならと、後々のアップグレードを考慮してリチウム対応のEDL4Liを注文してしまったのだ。
あー、そろそろ走りたいぞー。
次回に続く。
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