長らく更新をサボっていたところ、実に4ヶ月もの間、更新していなかった。この間、社内で人事異動があってこれまでになく多忙を極めたこともあって、なかなか気が向かなかったのだけど、何より以下の一大プロジェクトを終え、ほんの束の間、R100RSの心地よい走りを楽しんでいたところ、5月頃だったか再び不具合が発生したことにより、完全に心の糸が切れたような状態になったことが大きな要因。
R100RSの走行フィールは最高。空冷2気筒の乾いたサウンドはワイルドで、そのくせ回せばスムーズ。スピード狂の対極にある私にとって、1990年代のバイクが持つポテンシャルは必要十分。シグナルダッシュだって、その気になれば車列を置き去りにできるほど速い。
クラシカルかつ特徴的なフェアリングを纏った姿は唯一無二で、出先で眺めれば所有欲を満たされる。
だがしかし!だがしかし!いくら私の趣味がもはや「バイクいじり」だからと言って、根源的にはバイクで走ることが好きな訳であって、乗りたい時に乗れないストレスはそれなりに大きい。思い返せば、2022年3月にめでたく我が家へ迎え入れて2年半。その間、オイル漏れやガソリン漏れ、電装系の不具合などが続き、「乗りたい時に乗れない」ことがあまりに多い。そういう状況すら楽しむ余裕があってこそR100RSオーナーを名乗れるのかもしれないが、やはり貴重な休日の朝に、「よ〜し、今日もひとっ走りするか〜」と意気揚々とセルを回した時に裏切られる経験を繰り返すと、心が離れていくというものである。
そもそも、これだけ不具合が多いと、出先でのトラブルを容易にイメージできるため、長距離ツーリングを躊躇してしまう。ドイツのアウトバーンで鍛えられたその性能を如何なく発揮し、高速道路を飛ばして西へ東へツーリング三昧と行きたいところだが、どうしても「エンジンがかからなくなるんじゃないか」「オイルやガソリンが漏れるんじゃないか」「クラッチワイヤが切れたりしないか」と不安が先に立ってしまう。
ちなみに今回発生した不具合は、セルモーター周辺に原因があるようだ。ある朝、セルを回すと一瞬セルが反応した後でモーターが空回りするような状態が少し続き、いよいよセルモーターがうんともすんとも反応しなくなった。セルモーター本体がお亡くなりになったのではないかと睨んでいる。今回は無駄な買い物をしないようにきちんと原因究明のうえで作業に着手したいと思っているのだが、この暑さの中で作業をする気にもなれず、少し涼しくなるまでお預け状態だ。
と、前置きが長くなったが、タイトルにあるとおり「迷い」が生じている私。具体的には(お察しのとおり)いよいよ「乗り換え」を迷うようになってきたのである。とはいえ、不動のR100RSでは二束三文にしかならず、先立つものの工面すらできていない状況にあり、「乗り換え」など現実的ではないことは承知している。まずはR100RSの不具合を解消することで「乗り換え」のスタート地点につけるのだ。(ただでさえニッチなエンスーにしか好まれない車種なのに、不動のまま売却すれば足元を見られて買い叩かれるに違いない)
ブログのネタも尽きたため、世界の片隅でバイクの乗り換えについてつぶやいてみたい。
YAMAHA TRACER9GT
R100RSでフェアリングの絶大な効果を知ってしまった身としては、ネイキッドバイクで高速道路を利用した長距離ツーリングをするなんて考えられない。下道を走るぶんにはネイキッドバイクこその気持ちよさがあるのだけど、高速道路の利用も想定して大型バイクを所有するのであれば、ある程度の防風性能を備えておきたい。
あれこれ考えると、こういうアドベンチャーのカテゴリーがフィットするのではないかと思う。思い返せば、XSR900を購入した時にも、当時のTRACER900に興味があったし、過去にはホンダの400Xに興味を持ったこともある。何となく、どこへでもいけそうな雰囲気に惹かれるのだと思う。
でも待てよ?TRACER9GTってMT-09の派生車種のひとつであり、私が大型デビューをした時にポテンシャルを持て余したXSR900とプラットフォームを共有しているバイクでは?つまり、また扱い切れずに、同じ過ちを繰り返してしまう恐れがあるのでは??
と思い調べてみたところ、最新のTRACER9GTはきちんと調教されてじゃじゃ馬ではなくなったようだ。電子制御サスペンションやクルーズコントロール、クイックシフターといった最新のテクノロジーが盛り込まれており、R100RSの対局にあるようなバイクだ。正直なところ、ここまでのスペックが必要か?と思わなくもないが、何より出先でのトラブルの不安は皆無と言っても言い過ぎではないだろう。
新車価格はおいそれと手が出る水準ではないものの、例えばBMW R1250GSの300万円オーバーなんかと比較するとバーゲンプライスと感じる。
KAWASAKI NINJA ZX-6R
これまでにない選択肢。
過去に所有したことがなく、カワサキのバイクに一度は乗ってみたいと思っている。過去に所有したXSR900やBonneville T100の経験からも、やはり大型のネイキッドバイクはしんどいと思っており、カワサキにはZ900RSやZ650RSといった魅力あるラインナップはあるものの、今回は対象外とした。スーパースポーツってどんなだろう?という初心者的な興味もある。
排気量について、日本国内での使用を考えたときに600〜800ccあたりが最適(必要十分)なのでは?との自論もあり、NINJA ZX-10RではなくNINJA ZX-6Rを候補とした。また、せっかくなら4気筒を味わってみたいと思い、NINJA 650は対象外としている。
ザ・カワサキ!といった40周年記念カラーのモデルもラインナップされており、たまにはこういう(私にとっては)ぶっ飛んだ選択も悪くないかなと思ったりする。でも、ホームページのトップ画面に、サーキットで膝擦りしてるライダーの写真があるように、やっぱり私の世界観とは随分違うのかもしれない。
妻からも「最初は良いけど、すぐに飽きそう」と的確な助言をもらっており、「そうだよな〜」「やっぱり柄じゃないよな〜」と感じている。
HONDA CBR650R
こちらもNINJA ZX-6Rと同様に、これまでにない選択肢。
これまで、いわゆるスーパースポーツのカテゴリーに興味を抱いたことがなく、改めて各社のホームページでバイクを調べてみたのだが、排気量の選択肢も充実しており、バイク界隈の中心的カテゴリーなんだな〜と感心した。クラシカルなスタイルを好んできたが、改めて観察すると純粋に格好良いと思うし、素直にバイクそのものの性能に興味が湧く。キュンキュン!と曲がるんだろうか。パーンッ!と加速するんだろうか。
YouTubeなどで見聞きするする4気筒サウンドは官能的で本当に憧れる。国産メーカーのスーパースポーツ(ミドルクラス)の4気筒は限られており、 そんな中でCBR650Rは新車価格も魅力的だなぁ。
然りとて、こういったスーパースポーツのカテゴリーを所有しても、すぐに「やっぱり持て余す」とか「やっぱり前傾がしんどい」とか、「やっぱりタイプじゃない」と言って手放しそうな予感がムンムンするのも事実。やっぱり病に罹患しないように、慎重にならなければ。
まとめ
R100RSの続く不具合に嫌気がさし、ついに「乗り換え」を迷うようになった私。でも、頭の片隅で「少し涼しくなって不具合を解消できれば、きっとまたR100RSへの愛着が復活する」と期待している自分もいる。
何だかんだ言いながらも、あれこれ夢を見ながらバイクを選んでいる時間は本当に楽しい。R100RSの不具合が簡単に解消できて「夢」で終わってくれたほうが、自身の懐へも影響しないのでイイんだけどな〜。
また、気が向いたらR100RSの復活の様子を記事にしたい。
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