XSR900 サスペンション 調整

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ここ数日、社外サスペンションに交換しようか思い悩んでいた。キビキビした走りが魅力の XSR900 だが、荒れた路面で激しい突き上げを感じ、落ち着きがなくとても上質な乗り心地と言えるものではない。

購入を考えていたのは、こちらでも書いているとおり、オーリンズの YA335 というモデル。様々なレビューで「さすがオーリンズ」「費用対効果が高い」「しなやかな乗り心地」といった魅力的なコメントが目立つ。

ネットで購入して自力で交換するか、近所のショップで購入・交換をするかと思案を重ねたのだが、結果的に「まずはノーマルサスペンションを調整してみてから」との結論に至った。ことの顛末は以下のとおり。

 海外通販サイトで激安!にて発見!!

一般的なネット通販サイトでは、最安水準で10万円くらいが相場。一部、相場よりも安く8.5万円くらいで販売しているサイトもあった。そんな中、海外の通販サイトでダントツに安い「送料込み6万円」で販売されているのを見つけ歓喜した。

いよいよ、俺もオーリンズユーザー!?しなやかで上品な乗り心地が俺のものに!?と、ムキムキと購入意欲が湧き立ってきた。

この価格で入手できれば、無理に自力で交換しなくても持ち込み工賃でショップにお願いしたほうが安心・安全だと思い、バイクを購入したレッドバロンに問い合わせてみたところ、持ち込み工賃が1.8万円程度になるとの回答。(他のブログで XSR900 のサスを持ち込みで工賃1.1万円とあったので少しガッカリ。)

とは言え、海外通販で購入しレッドバロンで取り付けると8万円程度で「夢」のオーリンズが手に入る。

しかし待てよ。海外通販の場合、関税がかかるし、高額商品の購入には輸送中の破損や不着などのリスクが伴う。自転車に夢中だった頃、カンパニョーロのカーボンホイールを15万円も出して購入したことはあるけれど、ここは少し慎重になろうと思った。2〜3万円の差額なら、ショップで購入・交換という選択肢もあるのでは?と考えた。

 近所のショップで相談

そこで早速、近所の2りんかんを訪問し、オーリンズの購入・交換の見積りをもらおうと相談した。すると、お店の方が開口一番「オーリンズは使われたことがありますか?」と。

もちろん「いいえ」だ。

その方曰く「オーリンズは2年程度ごとにオーバーホールが必要になる。走行距離が少なくても、オイル漏れなどの不具合は純正サスと比べると起こりやすく、オーバーホールに4〜5万円の出費がかかることを覚悟されるのであれば、乗り心地も良く、良いサスペンション ですよ」と。もちろん、走行距離や走行環境、保管条件にもよるけれど、と。

お店としては、販売してから「そんなはずじゃなかった」と素人からクレームがつくことを警戒しての発言だったのかもしれないが、この言葉を聞いて、一気に目が覚めた。

大枚をはたく前に、純正サスペンションを調整してみよう。社外サスペンションに交換するのは、それからでも遅くはない。

 純正サスペンションの調整 

早速、XSR900 の取扱説明書を調べると、「フロントフォークの調整」「リヤクッションの調整」が可能であることが分かった。どちらもスプリングプリロードと伸側減衰力の調整が可能とある。確かな情報ではないが、XSR900 は海外で販売されているモデルもサスペンションの設定が同じらしい。そもそも、海外の大柄なライダーと体重65kgの私が同じ設定というのもおかしな話だ。

まずはリアサスペンションから。

スプリングプリロードは7段階の設定が可能で、標準では真ん中の4段階目に設定されている。何の根拠もないが、仮にメーカーの想定体重が60kgから90kgのレンジに設定されているとして、標準の4段階が体重75kgに最適化されているとすると、1段階ごとに最適体重が5kgずつ変化すると仮定できる。

(イメージ)7段階 90kg / 6段階 85kg / 5段階 80kg / 4段階 75kg / 3段階 70kg / 2段階 65kg /  1段階 60kg

繰り返しになるが、何の根拠もないものの、この仮定に従えば、体重65kgの私の場合、標準の4段階から2段階戻したポジションが最適となる。ただ、今回のチャレンジは「純正サスペンションの調整によりどれくらいの変化が生じるのかを知る」ことにあるので、まずは思い切って最弱(1段階)に設定してみた。

ここで参考としてお伝えしておくと、スプリングプリロードを調整する際に「タンデムステップが邪魔になるため、取り外しが必要」と書かれている記事を目にするが、私の場合はタンデムステップを取り外すことなく調整が可能であった。確かにタンデムステップが邪魔にはなるが、少しの工夫により積載工具での調整が可能だった。

続いて、リアサスペンションの減衰力調整を行う。

こちらは、伸側減衰力アジャスター(ネジ)を(a)の方向へいっぱいに回したところから(b)方向に1.5回転した位置に標準で設定されている。ここから更に1.5回転(b)方向に回転(つまりゼロから3回転)した位置で減衰力が最小(ソフト)となる。減衰力もスプリングプリロードと同じく最小にしようかと考えたが、減衰力のほうがスプリングプリロードよりも走りへの影響があるような気がした(これも根拠はない)ため、追加で(b)方向に1回転(つまりゼロから2.5回転)してみた。

 早速、走ってみる。

まず、スプリングプリロードを最弱に設定したので、またがった時点でこれまで感じられなかった沈み込みを感じることができる。これまでは、またがってもほとんど沈み込まなかったから、何となく期待してしまう。

走り出すと、その違いは明らかだった。リアの細かな衝撃は角が取れたソフトな印象になり、乗り心地は確実に良くなった。ただ、これまでの引き締まった乗り心地からはややソフトになり過ぎた印象もあり、タイヤの空気圧が低いようなボヤッとした感じというか、何となくリアを引きずる重さのような感覚があった。

フロントは標準設定のままなので、余計にリアの柔らかさを際立たせる。やはりフロントとリアはセットで調整しなければならないようだ。

 フロントフォーク調整 リア再調整

一旦帰宅して、フロントフォークの調整とリアの再調整を行なった。

フロントのスプリングプリロード調整はリアと比べると少し難しい。リアは7段階に分かれており明確なクリック感とともに調整が可能だが、フロントは下の図1にあるスプリングプリロードアジャスター(ネジ)を回して、突き出し量(図2)をミリ単位で調整しなければならない。しかも、左右を揃える必要があるので厄介だ。ノギスがあったほうが良いのだが、あいにく所有していないため、物差しで慎重に測りながら行った。

図1

図2

標準では、図2の突き出し量が16mmに設定されている。スプリングプリロードを最小(ソフト)にする場合、これを19mmまで調整できる。リアを調整した結果、意外にも変化を感じることができたので、フロントに関しては最小にするような思い切った調整は行わずに、いきなり微調整をしようと17mmに設定してみた。

続いて、伸側減衰力の調整。フロントの減衰力調整は、スプリングプリロード調整と違い、図3の伸側減衰力アジャスターはクリック感を伴うので調整しやすい。12段階の調整が可能で、標準では7段に設定されている。

今回、7段から10段に調整してみた。

 

図3

まとめると、

フロントはプリロード17mm(標準16mm)、減衰力10段(同7段)リアがプリロード2段(同4段)、減衰力2.5回転(同1.5回転)とした。

 再び、走ってみる。

リアに関しては、スプリングプリロードを最弱の1から2へ戻したため、ノーマル設定であったようなコシのある乗り心地が少しだけ蘇った気がする。少なくとも最弱設定よりリアの重さを感じず、比較的キビキビした走りができそうだ。不快な突き上げも軽減されており、当面はこの設定で良さそうだ。もう少し距離を走ってから、調整を煮詰めてみたい。

フロントに感じても、まだ硬さを感じるものの、段差での衝撃は落ち着いた印象。スプリングプリロードを18mmに設定する余地は残っているが、こちらも当面はこのままで走ってみたい。

全体的に、調整前は高い(高過ぎる)剛性を感じていたのだが、調整後は路面のデコボコをいなしながら走るようになった気がする。ブレーキング、アクセルワークで車体の挙動変化(重心変化)が分かりやすくなったため、これにきちんとしたテクニックが伴えば、純正サスペンション でも十分なのではないかと感じる。もっとテクニックのあるライダーならばオーリンズのような高級社外サスペンションの良さを十分に堪能できるのだろうけど、少なくとも私ごとき素人ライダーには純正サスペンションの調整で十分な変化が感じられ、大満足の結果となった。

フロント、リアともに手軽に調整できることが分かり、今後もマメに色々と試してみようと思う。そして何より、今回の気づきを与えてくれた2りんかんの店員さんに感謝したい。

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