2019年の購入から早2年。一年落ちで購入した中古車(2018年製)だったから、今年で初回の車検を迎える。こちらで紹介したとおり、2年前に妻がSR400でユーザー車検を経験しており、「次は自分も!」と思っていたのだが、いよいよ満を辞して私がユーザー車検を経験するときが訪れた。
初めてで新鮮な体験だったし、とても簡単だったので次回に向けた備忘録として残しておく。
事前準備
まずは、以下のサイトから予約が必要。
予約の際には該当の支局・検査場の選択のほか、希望する日時の選択や車両情報の入力などをする。車台番号の入力などが必要になるため、手元に車検証を準備しておくと良い。予約の変更や取り消しも可能で、私は仕事の都合で何度か日時の変更をした。
当日、窓口で並んでいたら2〜3人前に並んでいた女性が「予約なし」で手続きを進めていたので、厳密に管理されているというよりも、大まかな数を把握している印象。予約をしていなくても問題なく手続きを進められたようだが、休暇をとって挑んでおきながら万が一にも「車検を受けられない」なんて洒落にならないので、予約はやっておきたい。予約システムは24時間利用可能。
予約の時間帯は、1日を4ラウンドに分けて受け付けている。細かくは以下のとおり。
- ラウンド1・・・受付時間「8:40〜10:00」/検査時間「9:00〜10:15」
- ラウンド2・・・受付時間「10:00〜11:30」/検査時間「10:30〜12:00」
- ラウンド3・・・受付時間「12:45〜14:00」/検査時間「13:00〜14:15」
- ラウンド4・・・受付時間「14:00〜15:30」/検査時間「14:30〜16:00」
車検を受けるために「納税証明書」が必要だが、6月に車検を受ける場合、前年と当年の納税証明書の切り替わりのタイミングになるので注意が必要。結論を先に言えば、前年の「軽自動車税納税証明書(継続検査用)」には「有効期限:令和3年6月15日」と記載されており、同日までに車検を受ける場合は前年のものを準備すれば良く、それ以降に車検を受ける場合は当年の納税証明書が必要になる。参考までに、市役所に確認したところ、当年の納税証明書は6月10日頃に発送されるとのことだった。
実は、前日の夜に改めて必要書類を確認していて「納税証明書がない!」と慌てふためき、ラウンド1の予約をラウンド3に変更した経緯がある。何事も余裕を持って準備をしないといけない。
当日 〜受付・手続き編〜
ラウンド3に向けて受付開始の20分前に到着。「早く到着すれば早めに検査を受けられるのでは?」と淡い期待を抱いていたのだけど、残念ながら受付窓口は閉鎖中。そりゃそうだ。職員の方々の昼休憩なのだろう。ラウンド1と2、3と4はそれぞれ受付時間が連続していて、恐らく予約時間に関係なく早めに到着すれば検査を受けられるのではないかと思う。
定刻どおりに受付開始。
受付で「自動車検査票」「重量税納付書」「申請書(OCRシート)」の3点を受け取り、一旦窓口を離れ、必要事項を記入する。受付で「こことここに記入してください」と丁寧に案内してくれるので、必要書類の記載事項で悩むことはない。
その後、別の窓口で印紙類を購入のうえ自動車検査票に検査手数料1,700円、重量税納付書に3,800円を貼り付け、もとの受付窓口へ戻る。受付印をもらいいざ、検査場へ。
当日 〜検査編〜
ここで少し迷った。検査場の建物がいくつかあるうえ、入口・出口がはっきりせず、私はまず出口付近に向かってしまった。車両の向きに気付き、建物の反対側へ移動。しかしここでも複数のレーンがあり、どれに並べば良いか分からない。他の支局も同じレイアウトか分からないが、広島では二輪車は一番左側のレーン。
いかにも慣れた感じのバイクショップの店員2名が先行して並んでいる。少しドキドキする。私の順番がやってきて、検査官に「自動車検査票」と「自動車検査証」を渡す。
検査は大まかに2つのパートに分かれている。ひとつ目が検査官によるもので、ふたつ目が機械によるもの。
検査官による点検では、前照灯のロー・ハイ、ウインカー左右(前後)、クラクション、ブレーキランプ(フロント・リア)、ハンドルロックのチェックが行われ、受検者は指示を受けながら、ウインカー操作やブレーキ操作を行う。同時に、検査官はブレーキキャリパーやローターなど要所要所を金槌で叩きながら打音検査も行っていた。最後に排気検査のため、プローブを右側マフラーに挿入し、機械の測定を待つ。
続いて機械による検査へ進む。検査官から「使い方が分かるか」と問われ「分からない」と回答すると、丁寧に付き添ってもらえた。(その間、次の受検者の検査がストップするため大変申し訳ない…)
機械による検査は、前輪→後輪の順にシャーシ台に載せ機械の指示に従って進める。大まかに言えば、実施項目は前後ブレーキの制動確認とスピードメーター、光軸の検査。
前後ブレーキの制動確認では、ニュートラルの状態でシャーシ台のローラーが回転すると車輪が回り、機械の指示に従って前後ブレーキを操作する。これを前後輪ともに行う。
スピードメーターの検査では、受検者が足元のプレートを踏んでおき、バイクのメーターが40kmに到達した時点で、プレートを離すことで確認する。なお、Bonneville T100は後輪で車速検出を行っている。
光軸の検査では、バイクの前方に測定器が出てきてハイビームにするよう指示される。ここで光量を確保するためはエンジンを吹かす人もいるようだが、私は検査官が付き添っていたので、躊躇して吹かせなかった。光軸は再検査になるだろうと覚悟していたものの「◯」と表示されあっさり合格。
ひと通りの検査結果が記入された「自動車検査票」と「自動車検査証」を検査場出口のブース(最終判定室)に提出し、検査完了と言われる。
当日 〜完了・まとめ編〜
あまりにあっさり検査を終え、拍子抜けといった感覚を持ちながら、受付でもらった用紙に従って自賠責保険の更新を済ませ、受付窓口に書類一式(自動車検査証・重量税納付書・納税証明書・自賠責保険(新・旧)・自動車検査票・申請書)を提出。しばらく待っていると、窓口に呼ばれ新しい自動車検査証(車検証)とナンバープレートに貼り付けるシールを受領し、完了する。
ユーザー車検に要した費用は計14,770円だった。あまりの安さに「何か支払いを忘れている?」と思うほど。安全のためのメンテナンスは疎かにしてはならないものだし、必要であればプロにお願いをすることは当然ではあるけれど、代行手数料を含む仕上がりに数万円も払うのはどうかと思う。今回の経験を踏まえて、定期点検をプロにお願いすれば、車検はユーザー車検で何の問題もないと感じた。
それにしてもずいぶん安く仕上がったなと調べてみたところ、ここ数年、自賠責保険料が漸減しているらしく、二輪車・24ヵ月で調べると2017年1月に11,520円だった保険料が2020年1月に9,680円へ、2021年1月に9,270円へと見直しされている。この3年で2,250円も安くなったということになる。
結果、検査手数料1,700円、重量税3,800円、自賠責保険(24ヶ月)9,270円の計14,770円となった。前回、妻がSR400で車検を受けた際には光軸調整料込みで20,320円だったので、それよりもずいぶん安く仕上がったことに大満足。
所要時間の面でも、12時45分に受付が開始され、全ての手続きが終わったのが13時30分くらいだったので、何と45分で済んだことになり、費用・手間・時間のどれをとっても「次もユーザー車検で良いかな」と思うほどに満足のいく結果となった。
繰り返しになるが、安全は何よりも優先されるべきものだから、メンテナンスは自分自身または必要に応じてプロにお願いするなど、決して疎かにしてはならないと思う。ここを見られた賢明な読者の方にも、その点は誤解の無いようお伝えしておきたい。
以下、2年後の自分自身に向けた反省点を。
ヘルメットはどこかに置いておくこと(検査場の出口付近がベターか)。今回、素人感丸出しでヘルメットを被ったまま検査を受けたが、検査官の指示が聞こえづらく、途中で脱いで検査場の隅に置かせてもらったのだが、最初からヘルメットは被らないほうがスムーズだと思う。
書類の出し入れがスムーズなカバンを持参すること。今回、小さなショルダーバッグを持っていたが、書類の出し入れがスムーズではなく、時に書類を手にしたままバイクを推し進める状況があった。スムーズかつ安全に検査を受けるためには、書類の出し入れがスムーズなカバンを持参するべきだと思う。
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